記事: 山田隆太郎 個展「つぼはち」 10/11(土)-15(水)上原店にて開催!

山田隆太郎 個展「つぼはち」 10/11(土)-15(水)上原店にて開催!
山田隆太郎 個展「つぼはち」10/11(土)-15(水)開催
FOOD FOR THOUGHT上原店 全日予約不要
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FFTがオープンしてまもない頃から山田隆太郎さんに作品を出して頂いていますが、店主はその中でも「壺」と「鉢」が好きです。それも薪窯焼成の激しい個体。
「六寸皿を100枚とか、作り続けるのに疲れている」と語る作家。基本的に想定内の現象しか起こらない灯油窯、電気窯で炊く高打率の”日常使いの器”の制作に日々追われることで左脳が疲弊しているのでしょう。もちろん求められることは幸せだけど、山田さんの頭の中にはもっと渦巻く表現への欲があるはず。
私店主も、店ができて数年、予定調和と閉塞感に疲れたところでもあります。作家は魔法使いでアーティスト。本来は個のクリエイティブの爆発を個展の度に上原のお客様にぶつけて、感動を共有したいという理想から店舗を持ったものです。
いい機会なので、今回の個展では日常使いの”やさしい”器をやめませんかと提案してみました。私、店主が欲しい壺と鉢だけの個展に。山田さんも良いですね、と賛同してくれました。私も山田さんも、いま何となく烈しい気持ちなのでしょう。タイトルは「つぼはち」にしました。
山田さんのクリエイティビティが火を吹き、故・青木亮さんから受け継いだ薪窯が火を吹き、数日間の炎との闘いを経て泥塊が作品へと昇華する。死闘の末に窯から出た作品は、驚くほど繊細で優美だったり、逆にモザイクが必要なほど凄惨な姿になることも。表面は烈しく割れ、鉄が黒く流れて表出した箇所は流れる血を思わせる。土が織りなす景色の一つ一つがアートです。ディティールをおかずにご飯が食べられます。
歩留まりとか使いやすさとか、正直そんなことは本来どうでも良いこと。小さなことを気にせず炎と対峙する作家の渾身のアートをぜひ上原のお客様に見て欲しいです。陶芸の本来の愉しみ方である、土の味わいを、手で、目で、存分に味わって頂きたいと思います。尺に収まる花器から大壺まで、面白いラインアップになるはずです。
当然ながら全て一点物。作ろうと思っても同じものはできません。なのに塊で見ると山田さんらしさが溢れ出てくるのも見どころです。
割れても、破れても、溶けてただの”土くれ”と化しても、今回は持ってきて頂くつもりです。きっと上原の目の肥えたお客様の見立てで、”土くれ”はインテリアで異彩を放つステートメントピースになるはず。
近年では現代アートの世界からも熱視線を受けている山田さん。買えなくなってしまう前に私はたくさん欲しいです。
最近は予約制もやめています。土もの好きの玄人が集まると予想していますので、多くの作品から選びたい方はぜひお早めにお越し下さいますよう。
大きく重い作品が多いので、丈夫なマイバッグがおすすめです。「後で車で取りにくるね!」もアリです。丈夫に梱包して店から世界に発送もできます。お気軽にお声がけください。ギフトに山田さんの小壺、なんて日本一オシャレだと思います。
皆さまのお運びを、スタッフ一同こころよりお持ちしております。
FOOD FOR THOUGHT 店主
五十嵐 隆裕
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山田隆太郎 個展「つぼはち」
FOOD FOR THOUGHT上原店
10/11(土)-15(水) 11:00-18:00
全日予約不要
*一万円以下は現金のみ
FOOD FOR THOUGHT / フードフォーソート上原店
〒151-0064
渋谷区上原2-33-4 1階
03-6416-8294